今日は嬉しいニュースです!
デザイナの小柴 凜 (@ririridesign) くんが、4月より第一号社員として入社します。本日はその背景と、新メンバーの加入による事務所への影響についてお知らせします。
デザイナの新加入の背景

小柴くんは、武蔵野美術大学/視覚伝達デザイン学科在学中の2020年から、弊所でデザインアシスタントを務めています。社名の変更とポートフォリオの公開にあわせてアシスタント募集を始めたところ、初期に応募してくれたのが彼でした。
それから約2年半、彼はケルンのほぼすべての制作に携わってきました。リサーチ、プロトタイピング (試作) 、仕上げ作業と段階的な過程を経て、現在は提案用デザインも共作しています。たとえば CAMPFIREのアイデンティティ・デザイン (2022) は、小柴くんによるデザインが最終採択案です。
彼の能力は既にいくつものプロジェクトで実証済みです。フルタイムのメンバーとしてチームに加わることで、ケルンとしてもパートナーとなる皆さまへ新たな価値をご提供できると信じています。
具体的な影響 1 : スケジュール
- 夏季以降、徐々により多くのプロジェクトをお引き受けしたいと考えています。
ケルンの設立から約6年間、メインの制作は私1人が担当してきました。これはアシスタント採用後も変わらず、そのため四半期あたりのプロジェクトの上限数は今でも2-3個に限られてしまっています。それが枷となり、良い引き合いもスケジュールを理由にお断りしないといけないことがずっとボトルネックでした。
前述のとおり彼の実力は折り紙付きなので、4月以降は制作能力の大幅な向上を見込んでいます。しかし、春季の制作がすでに始まっていることや、フルタイムへの移行がどれほどの影響があるのかを具体的に認識する必要があるので、今季は従来通りのスケジュールで進行中です。
夏季以降のプロジェクトは現在募集中で、具体的なお話は5月の連休明けから開始したいと考えています。ご興味のある方はぜひ CONTACT ページよりご連絡ください。Twitter / Instagram アカウントでも随時空き状況をお知らせします。
具体的な影響 2 : 制作費
- 大きな変動はありませんが、稼働の内容・量を踏まえて見直しを行っています。
「ジュニアのデザイナが加入するということは、それだけ稼働の単価が下がるのでは?」
――私たちと共にすることを検討している方々が最も気になるポイントだと思います。しかしながら、当面は大幅な値下げを予定していません。主な理由として下記の2点が挙げられます。
ロゴデザインの制作費相場が低すぎたこと。
Web デザインや UI デザインと同様、ロゴデザインの相場には非常に大きな幅があります。しかし、私がデザインを始めて目にしてきたのは、それらの多くが数万円から数十万円というレンジに偏りすぎているという状況でした。
本来は会社の「顔」として、その事業やブランドが存在するかぎり、半永久的に機能するものを作ることを目指すべきではないのか?しかし、そのためにはリソース(制作のための知見、時間、費用)があまりに乏しすぎる。――この課題を解決するために、ケルンがアイデンティティのデザインにフォーカスした背景があります。
内訳における実制作の割合は高くないこと。
単にロゴの造作を行うだけではなく、入念なリサーチ、ユニークで明快なコンセプト、そしてそれらが純度高く見た目のデザインに結びつけること。このことにひたむきに取り組んできた自負があります。この一連の行為を、私たちは「アイデンティティ・デザイン」と呼称しています。
アイデンティティ・デザインの制作内訳は、実制作の手前で全体設計の土台として求められるコンセプトメイキングと、それを実デザインで首尾一貫させるアートディレクションのための費用が多くを占めます。
これを私たちのコアとしたいので、価値を毀損しうる価格の変更は行いません。しかしながら、各プロセスの量や難易度、担当するメンバーに応じて、妥当性のある単価を常に見定めていくことをお約束します。

2017年の設立以来、ほとんどの意匠は現在もパートナーとその先のお客さまに愛用されています。昨年は創業時に担当した、PKSHA Technology と AppBrew / LIPS(敬称略)の2社のアイデンティティのアップデートも実施させていただきました。
このように、中長期的な耐久性を念頭に置いた設計と制作、無為な引き延ばしをしない平均6ヶ月の制作期間、双方が過剰なメンバーアサインメントを行わないなど、プロジェクトごとに最適化を図り、結果的にコストを抑制できることは定期的な価格調査でも把握しています。
ケルンは、ダンピングせずメンバーへと還元することで、ひとりひとりがクリエイターとして健全に成長できる環境の構築に努めています。それが業界全体の相場の健全化、ひいては次の世代の人たちのより良いクリエーションに繋がると信じているからです。
2023年、展望

長らく一人親方だった私にとって、新たなメンバーを迎え入れることは非常に大きな挑戦です。契約の条件から制作のアプローチまで、すべてのやり方がこれまでとは大きく変わりました。
組織の拡大を目論み、失敗して踏みとどまったことが何度もあります。しかし、アシスタントに入りはじめた当時の小柴くんはまだ20歳でしたが、10年前の自分より遙かに才能を秘めていると感じさせられました。「このまま10年伸び続けたらとんでもないことになるぞ・・・」そう思い、私は1番好きだった自分が手を動かすことの比重を下げ、得てきたものと考えていることを彼に伝えることに注力しています。この進化はまだ始まったばかりです。
時々、「ずっと同じことをするのは飽きませんか?」と尋ねられることがあります。たしかに辛抱強さを求められる仕事ですが、今日この日のようなスパークに出会えるなら、それまで耐え忍ぶことも苦ではありません。
ケルンでは、時間をかけてでも自分と並び、そして凌駕する才能を育てていきます。今がそうであるように、これによって私自身もさらに強くなれる気持ちを抱くことができるからです。
1+1 になることで今までは考えつかなかった、新たなケルンの姿をお見せできることがとても楽しみです。今年もどうぞよろしくお願いいたします。




